引越し業者を選ぶとき、全国展開の大手にするか、地元に密着した中小の業者にするか、迷う方は多いと思います。便利屋や赤帽なども、引越し作業を安く請け負ってくれることがあります。
この記事では、大手と地元業者の特徴を比べて、荷物の量・移動距離・予算から、どう選べばよいかをまとめました。
- 近距離は、地元業者が安い傾向。ただし、大手も一括見積もりで安い業者が見つかる
- 長距離や、家財が多い・高価な品物がある引越しは、大手が無難
- 地元業者を選ぶなら、「引越安心マーク」と、約款・補償を確認する
- 便利屋は、運送の許可・届出、保険、補償の確認が必要。大型家具・家電には向きにくい
大手と地元業者の違い
| 比べる項目 | 大手 | 地元密着の中小業者 |
|---|---|---|
| 対応エリア | 全国に対応 | 近距離が中心の業者が多い |
| 料金(近距離) | やや高め | 安い傾向(家族で2万円程度安いとする解説も) |
| 料金(長距離) | 全国の輸送網を使えるため、割安になりやすい | 提携先に中継を頼むことがあり、高くなることもある |
| 補償・約款 | 標準引越運送約款を使い、補償が整っていることが多い | 業者によってばらつきがある。独自の約款を使う業者もある |
| ダンボールなどの資材 | 無料の枚数が決まっていることが多い | 有料のこともある。確認が必要 |
| 見積もり | 訪問見積もりが原則 | 電話見積もりに対応する業者もある |
| 担当者 | 見積もり担当と作業員が別のことが多い | 見積もりと作業を、同じ担当者が行うことが多い |
| 運べる荷物量 | 大型トラックまで、幅広く対応 | 小〜中型のトラックが中心 |
※一般的な傾向です。業者によって異なり、地元業者にも、大手並みのサービスを提供するところがあります。
近場の引越しなら、どちらも大きく変わらない
大型家具やピアノなどの特殊な荷物、レディースパックのような特別なサービスを除けば、近場の引越しでは、サービス内容に大きな差は出にくくなります。近場なら、荷物の搬出が終わったら、そのまま新居へ向かうためです。
地元密着の中小業者のほうが、安い傾向はあります。ただし、一括見積もりなどを使うと、大手でも安い業者が見つかることがあります。近距離の引越しは、大手と地元業者の両方から、見積もりを取って比べるのがおすすめです。
遠方への引越しなら、大手が無難
移動距離が500kmを超えるような遠方への引越しや、特殊な荷物がある場合は、全国展開の大手が無難です。
長距離の引越しでは、荷物を複数のお客さんとまとめて運ぶ「混載」や、配送センターでの中継が入ることがあります。大手は、自社の輸送網を使えるのに対して、中小の業者は、提携している他社に、輸送や中継を頼むことがあります。中継する業者が増えるほど、荷物を扱う回数も増え、破損や紛失のリスクが高まります。
荷物が破損したときの補償があるとはいえ、破損しないに越したことはありません。混載便の仕組みは、チャーター便と混載便の違いは?で解説しています。
関連:引越しする時に業者に預けないで手で持って運んだほうが良いもの
地元業者を選ぶときの、チェックポイント
地元業者には、料金が安く、柔軟に対応してくれる、優良な業者がたくさんあります。ただし、業者によって、サービスや補償に差があるため、次の点を確認しましょう。
- □ 引越安心マーク:全日本トラック協会の「引越事業者優良認定制度」で、安心・安全と認定された業者に交付される。マークがあるか、公式サイトや見積書で確認する
- □ 約款:国土交通省が定めた「標準引越運送約款」を使っているか。独自の約款の場合は、補償やキャンセル料の内容を、よく読む(補償の考え方)
- □ 補償と保険:荷物が破損したときの補償の範囲と上限、保険への加入の有無
- □ ダンボールなどの資材:無料か、有料か。使用後の回収の有無
- □ 養生:建物の共用部(エレベーター、廊下)の養生をしてくれるか
- □ 大型家具・家電の梱包:業者が対応してくれるか
- □ 追加料金の条件:見積書に明記されているか(追加料金が発生するケース)
- □ 口コミ・評判:複数のサイトで確認する
見積もりのときに、これらを確認して、見積書に書いてもらうと、後のトラブルを防げます。くわしくは引越し見積もりの取り方ガイドをご覧ください。
便利屋・赤帽に頼むのは、どう?
便利屋や赤帽も、引越しの運搬を行います。引越し専門の業者と比べて、特徴を整理します。
| 引越し専門業者 | 赤帽 | 便利屋 | |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 引越しを専門に行う。大手〜地元まで | 軽貨物の個人事業主の組織。荷物の少ない引越しに向く | 不用品処分やクリーニングなど、何でも行う。引越しは業務のひとつ |
| 向いている引越し | 家族、荷物が多い、長距離 | 単身、荷物が少ない、近距離 | 家具1〜2点などの少量の運搬 |
| 補償 | 約款・保険に基づく | 担当者によって、サービスや対応に差が出る | 補償がない、または限定されることがある |
| 注意点 | 料金は比較して選ぶ | 運転手1人のため、大型家具・家電の作業に限界がある | 運送の許可・届出の有無を確認する |
便利屋に頼むときの注意点
便利屋は、名前のとおり、24時間対応で、不用品の処分やクリーニングまで、何でも引き受けてくれます。近場の少量の運搬なら、引越し業者より安く済む可能性があります。
ただし、便利屋は、引越しを専門に、常に行っている業者ではありません。そのため、家財を運ぶ技術に差があり、荷物の破損トラブルが起こるリスクが、引越し専門業者より高くなる可能性があります。次の点を、必ず確認しましょう。
- 運送の許可・届出:荷物を有償で運ぶには、国土交通省への許可または届出が必要とされています。便利屋がこれを受けているか、確認する
- 保険:荷物の破損や事故に備えた、保険に加入しているか
- 補償:荷物が破損したとき、弁償してもらえるか。書面で確認する
- 作業の経験:大型の家具・家電の、運搬や設置の経験があるか
大型の家具・家電や、高価な品物、長距離の引越しは、引越し専門業者に頼むのが、安心です。補償を付けられない場合は、事故や破損のリスクを考えると、便利屋より、引越し専門業者をおすすめします。
どれを選ぶ? 状況別の目安
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| 近距離・荷物が少ない(単身) | 地元業者・赤帽・単身パック。大手も含めて、複数社を比べる |
| 近距離・家族・荷物が多い | 大手と地元業者の両方から、見積もりを取る。補償・資材の条件を確認する |
| 長距離(500km以上) | 大手が無難。混載便・コンテナ便の料金も確認する |
| 高価な家具・家電、ピアノ、美術品がある | 大手や、専門のサービスのある業者 |
| 予算を最優先したい | 地元業者を含めて、複数社を比べる。「引越安心マーク」の業者から選ぶ |
| 繁忙期(2〜4月) | 大手は予約が埋まりやすい。地元業者も含めて、早めに見積もりを取る |
大手と地元業者を、まとめて比べる
大手と地元業者を、それぞれ探して、見積もりを依頼するのは、手間がかかります。一括見積もりを使うと、大手から地元の業者まで、複数の業者の料金を、まとめて比べられます。
電話が不安な方は、連絡先を入力せずに料金を調べる方法もあります。
よくある質問
Q. 大手と地元業者、どちらが安いですか?
近距離は、地元業者が安い傾向があります。家族の引越しで、2万円程度安いとする解説もあります。長距離は、大手のほうが割安になりやすいとされます。条件によって違うため、両方の見積もりを取って比べましょう。
Q. 地元業者は、補償が不安です。どうすればいいですか?
「引越安心マーク」の有無、標準引越運送約款を使っているか、補償の範囲と上限を、見積もりのときに確認しましょう。確認した内容は、見積書に書いてもらうと安心です。
Q. 引越安心マークとは何ですか?
全日本トラック協会が創設した「引越事業者優良認定制度」で、安心・安全と認定された引越事業者に交付されるマークです。大手だけでなく、地域の業者にも、認定を受けている業者があります。
Q. 便利屋に引越しを頼んでも、いいですか?
少量の運搬なら、選択肢になることがあります。ただし、運送の許可・届出、保険、補償を、必ず確認してください。大型の家具・家電や、高価な品物は、引越し専門業者がおすすめです。
Q. 赤帽は、引越しに向いていますか?
荷物が少ない単身の近距離の引越しには、向いています。担当者によって、サービスや対応に差が出るため、見積もりのときに確認しましょう。
Q. 長距離の引越しは、どの業者がいいですか?
全国に輸送網がある大手が無難です。混載便やコンテナ便の料金も、あわせて確認しましょう。
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まとめ
- 近距離は、地元業者が安い傾向。長距離や、高価な荷物は、大手が無難
- 地元業者を選ぶなら、引越安心マーク、約款、補償、資材の条件を確認する
- 便利屋は、運送の許可・届出、保険、補償を確認する。大型家具・家電は、引越し専門業者に
- 大手と地元業者の両方から見積もりを取って、比べるのが確実
