引越し業者に見積もりを頼むと、「訪問見積もり」を提案されることがあります。正確な金額を出すために、営業担当者が自宅に来て、荷物の量や搬出ルートを確認するものです。
この記事では、訪問見積もりが必要な理由、所要時間と当日の流れ、事前の準備、営業担当者に聞いておくことをまとめました。見積もり全体の流れは、引越し見積もりの取り方ガイドもご覧ください。
- 所要時間は、20分〜1時間が目安。時間に余裕のある日に依頼する
- 押入れやクローゼットの中も確認されるため、荷物は事前に整理しておく
- 聞いたことは口約束で済ませず、見積書に書いてもらう
- その場で即決する必要はない
訪問見積もりが必要な理由
電話やWebの見積もりは、あくまで概算です。荷物の量は人によって大きく変わるため、正確な見積もりを出すには、自宅にどれだけ荷物があるかを確認する必要があります。
概算だけで契約を進めると、引越し当日に「伝えられていたより荷物が多い」として、追加料金が発生することがあります。自分で伝える荷物の量は、どうしても誤差が出やすいものです。
荷物の量以外にも、旧居の周辺環境で、見積もりは変わります。たとえば、家の近くにトラックを停められないといったトラブルも、珍しくありません。
こうしたトラブルを防ぐためにも、できるだけ訪問見積もりを受けておくのがおすすめです。追加料金が発生する具体的なケースは、引越し当日に追加料金が発生するケースは?で解説しています。
訪問以外の見積もり方法もある
業者によっては、ビデオ通話や写真で荷物を確認する「オンライン見積もり」に対応しています。訪問の日程が取りにくい人や、荷物が少ない単身の人に向いています。対応の有無や対象は、業者やプランによって異なるため、依頼のときに確認しましょう。
訪問見積もりの所要時間と、当日の流れ
所要時間は、単身か家族かによっても違いますが、20分〜1時間程度が目安です。1社あたり、最低でも30分〜1時間は確保しておくと安心です。時間が短いと、荷物量や搬出入の条件を十分に確認できず、見積もりの精度が下がります。
当日の流れの一例は、次のとおりです。
- 挨拶(5分ほど)
- 荷物の確認(10分ほど):すべての部屋と収納を、担当者が見ながら確認する
- 引越し作業や日程の確認(10分ほど)
- 料金や日程を、担当者が会社に確認(5分ほど)
- 見積書の作成(10分ほど)
- 約款の確認(5分ほど)
- ダンボールの受け渡し(5分ほど)
訪問できる時間帯は、業者によって違いますが、朝から夕方までのところが多いようです。仕事の都合などがある場合は、依頼のときに、希望の時間を伝えましょう。
訪問見積もりでは、どこまで見られる?
営業担当者は、荷物の量やサイズを正確に把握するために、押入れやクローゼットの中を含む、すべての部屋・すべての収納を確認します。
とはいえ、デリケートで見られたくないものがあれば、配慮してもらえます。見られたくない部屋や収納の荷物をリストにしたり、おおよそ何割程度の荷物があるかを聞かれたりします。
また、業者によっては、「一品30万円以上の高価な品物がないか」といったことを聞かれます。補償に関わるため、正直に伝えておきましょう。
情報があいまいだと、見積もりが高くなることがある
見られたくない荷物があまりに多く、情報があいまいで不確定な要素が多い場合、業者は「当日になってみないと分からない」と判断して、見積もり料金を高めに出すことがあります。安く見積もって、当日に追加請求するのは、業者側も避けたいトラブルだからです。
安い見積もりを引き出すためにも、見積もりに必要な情報は、できるだけ正確に伝えましょう。
訪問見積もりの前に、準備しておくこと
- □ 荷物を整理し、処分するものを決めておく。部屋を片付けておくと、荷物量を正確に把握してもらえて、見られたくないものが出てきて焦ることもない(荷物を減らす方法)
- □ 希望の日程を、複数用意しておく。平日やフリー便も選べると、安くなりやすい
- □ 旧居の搬出条件を把握しておく。階数、エレベーターの有無、トラックを停められる場所
- □ 新居の条件を確認しておく。下の「新居を把握しておく」を参照
- □ ペットは、別の部屋や外に避難させておく。安全面でも、見積もりの時間を確保する面でも安心
- □ 複数社を呼ぶ場合は、時間をずらす。1時間ほど間隔をあける(複数の業者から見積もりを取る時の注意点)
なお、お茶やお菓子を出しても、見積もりが有利になるわけではありません。気を使いすぎなくて大丈夫です。
新居を把握しておく
引越し業者が事前に確認するのは、基本的に旧居だけで、新居は確認しません。新居の状況しだいで、追加料金が発生する可能性があります。
気をつけておきたいポイントは、次のとおりです。
- 新居前の道幅
- エレベーターの有無
- ドアや窓の大きさ
特に、トラックを停められる場所があるかどうかは大切です。自分で判断するのが難しい場合は、新居の管理会社に「引越し時のトラックは、どこに停めていますか?」と相談してみましょう。ドアや窓の幅は、メジャーで測っておくと安心です。
搬入経路の測り方や、吊り上げ作業の料金は、引越しで荷物が玄関を通らない!吊り上げの料金と対処法をご覧ください。
営業担当者に、聞いておくこと
訪問見積もりは、疑問を解消する絶好の機会です。次の点を、聞いておきましょう。
- 梱包用の資材(ダンボールなど)は、有料か。無料の枚数は
- 不用品の処分は、有料か
- 荷造りは、どこまで手伝ってもらえるか
- 有料オプションの価格は、いくらか
- 荷解き後の資材を、回収してもらえるか
- 追加料金が発生するのは、どんなときか
- キャンセルや日程変更の、手数料の規定
- 引越し当日の、流れと所要時間
見積書の見方や、キャンセル料の目安は、引越し見積もりの取り方ガイドで解説しています。
訪問見積もりの当日、気をつけること
口約束は、NG
訪問見積もりに来た担当者が、引越し当日に作業するとは限りません。「ダンボールを多めにつけます」「この金額で大丈夫です」といった口頭の約束は、必ず見積書に書いてもらいましょう。
検討段階で、梱包資材を受け取らない
見積もりのときに、ダンボールを渡されることがあります。有料の場合や、受け取ったことで契約を迫られるきっかけになる場合もあります。検討中は、有料かどうかを確認してから受け取りましょう。
時間に、余裕をもつ
時間がないからと、料金だけを聞いて終わらせるのは避けましょう。荷物量や搬出入の条件が正確に伝わらず、当日の追加料金やトラブルにつながるおそれがあります。
単身パックは、訪問見積もりが不要なことが多い
荷物が少ない人向けの単身パックは、あらかじめ決まった大きさのコンテナボックスを使うため、訪問見積もりが不要なことが多いです。
ただし、荷物がコンテナに収まらない場合は、追加料金や、別プランへの変更が必要になることがあります。荷物が多めの人は、事前に積める量を確認しておきましょう。
訪問見積もりで、即決する義務はない
訪問見積もりでは、正式な見積書を渡されますが、その場で契約しなければいけないわけではありません。
「予算より高いかな」「サービスをもう少し頑張ってほしい」と思ったら、値下げ交渉したり、断ったりしても大丈夫です。ほかの業者に見積もりを取ると、同じサービス内容で、低い価格になることもあります。値下げ交渉をすれば、予算内に収まることも多いです。
値下げ交渉のときは、「○○引越しは、このサービスで○○円でした」と伝えられます。そのためにも、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。交渉のコツは引越しの見積もりをした時に値切り交渉してもいいの?、断るときの例文は引越し見積もりの断り方をご覧ください。
電話が不安な方は、連絡先を入力せずに料金を調べる方法もあります。
よくある質問
Q. 訪問見積もりは、本人が立ち会わないといけませんか?
荷物の量や、残すもの・処分するものを、正確に伝えるために、基本的には立ち会いが必要です。難しい場合は、事前に業者へ相談しましょう。
Q. 部屋が散らかっていても、大丈夫ですか?
見積もりはできますが、荷物の量や搬出ルートが分かりにくくなります。簡単に片付けておくと、見積もりの精度が上がり、見られたくないものが出てきて焦ることも防げます。
Q. 訪問見積もりのあとに、荷物が増えたらどうすればいいですか?
契約前なら、業者に連絡して、見積もりを取り直してもらいましょう。黙って当日を迎えると、追加料金が発生することがあります。
Q. 訪問見積もりは、無料ですか?
多くの引越し業者で、見積もり自体は無料です。念のため、依頼のときに確認しておきましょう。
Q. 見積もりのあとに、断ってもいいですか?
はい。見積書は契約書ではないため、断って問題ありません。断る場合は、早めに連絡しましょう。
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まとめ
- 訪問見積もりは、正確な金額を出し、当日の追加料金を防ぐためのもの
- 所要時間は20分〜1時間が目安。時間に余裕のある日に依頼する
- 荷物は事前に整理し、新居の条件も確認しておく
- 口約束は見積書に書いてもらう。その場で即決する必要はない
