すべての引越し業者が、まったく同じ料金で、同じサービスをしてくれるわけではありません。正確な見積もりを取るだけでなく、各業者を比べるためにも、相見積もりは大切です。
相見積もりとは、複数の業者から見積もりを出してもらい、比較することです。この記事では、複数の引越し業者に見積もりを取るときの、何社に頼むか・同じ条件で比べる方法・注意点をまとめました。見積もり全体の流れは、引越し見積もりの取り方ガイドもご覧ください。
- 概算は複数社で取り、訪問見積もりは2〜3社に絞る
- 荷物・日程・作業内容など、同じ条件で見てもらう
- 訪問の時間は1時間ほどずらし、重ならないようにする
- 初回の見積もりで即決しない。第一希望の業者は、最後に呼ぶ
相見積もりは、何社に頼む?
SUUMO引越しの調査では、見積もりを依頼した会社数は「2〜5社」が78.8%で、「1社のみ」は11.8%でした。多くの人が、複数社を比べています。
おすすめは、段階に分けて考えることです。
- 概算の段階:一括見積もりなどで、複数社の料金を比べる
- 訪問見積もりの段階:2〜3社に絞る
訪問見積もりは、1社につき20分〜1時間ほどかかります。立ち会いも必要なため、社数が増えるほど、日程調整と対応の負担が大きくなります。比較する価値が高いのは、概算で条件のよかった2〜3社です。
相見積もりの進め方(3ステップ)
- 一括見積もりなどで、複数社の概算を取る。
- 概算とサービス内容、口コミを見て、2〜3社に絞る。
- 訪問見積もり(またはオンライン見積もり)を受け、正式な見積書を比べる。
概算の取り方や、見積書の見方は、引越し見積もりの取り方ガイドで解説しています。
同じ条件で下見してもらう
複数の業者に下見をしてもらうときは、同じ条件で下見をしてもらうのが鉄則です。次の点をそろえましょう。
- 荷物の量:荷物が全く同じ状態だと、料金やサービス内容を比べやすい
- 引越しの日時:希望日と、時間帯(午前・午後・フリー便)
- 作業の範囲:荷造りを頼むか、エアコンの取り外しなどのオプションを頼むか
できれば、同じ日に見てもらうのがおすすめです。業者ごとに荷物の量が違っていると、金額の差が、荷物量の差なのか、業者の差なのか、分からなくなります。
なお、見積もりを取る途中で、荷物を勝手に増やしたり減らしたりすると、比較ができなくなります。荷物を処分する予定がある場合は、見積もりの前に、処分するものを決めておきましょう(荷物を減らす方法)。
業者を同じ時間に呼ぶのはNG
業者側も、ユーザーが複数の業者から見積もりを取っていることは、分かっています。しかし、だからといって、同じ時間に業者を呼ぶのはNGです。複数の業者が同時に下見をすると、作業に支障が出ますし、営業担当者の心証を害することにもなります。
下見にかかる時間は、家族の引越しでも1時間ほどです。複数の業者を同じ日に呼ぶのは大切ですが、せめて1時間程度は、時間をずらすのがよいでしょう。
訪問見積もりの流れや所要時間は、引越し業者の訪問見積もりで注意すべき点は?当日はどこまで見られる?で解説しています。
第一希望の業者は、最後に呼ぶ
訪問見積もりが複数ある場合、第一希望の業者を、最後に呼ぶのがコツです。先に来た業者の金額を知っておけば、最後に来た第一希望の業者に、「ほかの業者は○○円でした」と伝えて、交渉できるからです。
交渉のときは、事実を伝えましょう。実際より安い金額を言うと、信頼を損ない、交渉がうまくいかなくなります。交渉のコツは、引越しの見積もりをした時に値切り交渉してもいいの?をご覧ください。
初回の見積もりで即決すると、損をすることがある
訪問見積もりに来た営業担当者は、ほかの業者にも見積もりを取っているかを、聞いてくることがあります。
初回の見積もりは、業者側が出した金額から始まります。ほかの業者に見積もりを取られて、値下げの交渉をされる前に、契約を決めてもらいたいと考える業者もいます。そのため、次のように、その場での契約をすすめられることがあります。
「今すぐ決めていただければ、あと○○円安くできます」
「即決なら、ダンボール箱を50箱、無料でご用意します」
その見積もりの内容に納得して、即決するのも、ひとつの選択です。ただし、別の業者から見積もりを取ることで、値下げ交渉の余地が出てくることは、覚えておきましょう。
即決を求められたときの返し方
- 「ほかの業者さんにも見積もりを依頼しているので、この場では決められません」
- 「比較してから決めたいので、後日、お返事します」
- 「後日お返事した場合の金額も、教えてください」
返事の期限を聞かれたら、「○日までに連絡します」と、日付を伝えると、相手も待ちやすくなります。
見積もりを比べるときのポイント
金額だけでなく、次の点も比べましょう。
| 比べる項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 総額と内訳 | 基本運賃、実費、オプションが、項目ごとに書かれているか |
| 追加料金の条件 | どんなときに、追加料金が発生するか |
| 作業の人数、トラックの大きさ | 荷物の量に合っているか |
| ダンボールなどの資材 | 無料の枚数と、使用後の回収 |
| 補償の内容 | 荷物が破損したときの対応 |
| キャンセル・日程変更 | 手数料が発生する時期 |
| 担当者の対応 | 質問に丁寧に答えてくれたか |
コピーして使える比較表
メモ帳やスプレッドシートに貼り付けて、使ってください。
| 項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 訪問日時 | |||
| 総額 | |||
| 内訳(基本運賃・実費・オプション) | |||
| 追加料金の条件 | |||
| 作業人数・トラックの大きさ | |||
| ダンボール(無料の枚数・回収) | |||
| 補償の内容 | |||
| キャンセル・日程変更の規定 | |||
| 担当者の対応 | |||
| 返事の期限 |
安さだけで決めない
一番安い見積もりが、最もお得とは限りません。次の点に注意しましょう。
- 極端に安い見積もりには、理由を確認する。追加料金の条件が書かれていない場合は、とくに注意する(引越し当日に追加料金が発生するケースは?)
- 口約束はNG。約束したことは、必ず見積書に書いてもらう
- 見積もりの条件が、本当に同じか確認する。作業範囲やオプションが違うと、金額は比べられない
断る連絡も忘れずに
決まらなかった業者には、早めに断りの連絡を入れましょう。業者は、日程を確保していることがあります。電話・メール・LINEで使える例文は、引越し見積もりの断り方で紹介しています。
複数社の概算を、手早く比べるなら
1社ずつ連絡して、概算を取るのは手間がかかります。一括見積もりを使えば、複数の業者の料金を、まとめて比べられます。
電話が不安な方は、連絡先を入力せずに料金を調べる方法もあります。
よくある質問
Q. 相見積もりは、失礼になりませんか?
いいえ。業者側も、複数社に見積もりを取っていることを前提にしています。ただし、同じ時間に呼ぶのはNGです。
Q. 他社の金額を、伝えてもいいですか?
はい。値下げ交渉のときに、他社の金額を伝えるのは一般的です。ただし、事実と違う金額を伝えるのは避けましょう。
Q. 何社に見積もりを取ればいいですか?
概算は複数社で取り、訪問見積もりは2〜3社に絞るのがおすすめです。多すぎると、日程調整の負担が大きくなります。
Q. 一番安い業者に、決めてもいいですか?
金額だけでなく、追加料金の条件、作業内容、補償、担当者の対応も比べましょう。極端に安い場合は、理由を確認してください。
Q. 訪問見積もりの順番は、どう決めますか?
第一希望の業者を、最後に呼ぶのがコツです。先に来た業者の金額を伝えて、交渉できます。
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まとめ
- 概算は複数社で取り、訪問見積もりは2〜3社に絞る
- 荷物、日程、作業内容など、同じ条件で見てもらう
- 訪問は時間をずらし、第一希望の業者を最後に呼ぶ
- 初回の見積もりで即決せず、金額以外の条件も比べる
