引越し業者を決めるには、まず見積もりを取る必要があります。ただ、「訪問とオンラインはどう違うの?」「何社に頼めばいい?」「断るときは、どう言えばいい?」と迷う方も多いと思います。
この記事では、引越し見積もりの取り方を、種類・流れ・タイミング・見積書のチェックポイント・断り方まで、順番にまとめました。
- 見積もりには、訪問・オンライン・電話があり、正確さは訪問が高い
- 見積もりは2〜3社に絞って訪問してもらうと、比べやすく、交渉もしやすい
- 見積書では、内訳・追加料金の条件・キャンセル規定を必ず確認する
- 見積書は契約書ではない。その場で決める必要はない
引越し見積もりの種類
引越しの見積もりには、主に次の種類があります。
| 種類 | 特徴 | 正確さ | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 訪問見積もり | 営業担当者が自宅に来て、荷物の量や搬出ルートを確認する。所要時間は30分〜1時間が目安 | 高い | 荷物が多い家族、2人暮らし以上 |
| オンライン見積もり | ビデオ通話や写真で荷物を見せて見積もりを出す。業者やプランによって対応が異なる | 中〜高い | 訪問の日程が取りにくい人、単身の人 |
| 電話・Web入力の見積もり | 荷物の量などを自分で伝えて、概算を出す | 概算 | まず相場を知りたい人 |
電話やWebの見積もりは、あくまで概算です。荷物の量は、伝える側の感覚で誤差が出やすく、契約後に「聞いていたより荷物が多い」と、追加料金が発生することがあります。くわしくは引越し業者の訪問見積もりで注意すべき点は?当日はどこまで見られる?をご覧ください。
なお、単身パックのように、荷物量があらかじめ決まっているプランは、訪問見積もりが不要なことが多いです。ただし、荷物が規定の量を超えると、追加料金や別プランへの変更が必要になる場合があります。
見積もりから契約までの流れ
- 引越しの条件を整理する。希望日(第1〜第3候補)、現住所、引越し先、荷物の量、人数をまとめる
- 一括見積もりなどで、複数の業者の概算を取る。業者に直接依頼してもよい
- 概算を比べて、候補を2〜3社に絞る。料金だけでなく、口コミやサービス内容も見る
- 訪問(またはオンライン)で、正式な見積もりを受ける。1社30分〜1時間が目安
- 見積書を比べて、必要なら値引きを相談する。
- 契約する。契約書、約款、キャンセル規定を確認する
依頼から訪問まで、数日〜1週間ほどかかることもあります。日程に余裕をもって動きましょう。
見積もりを取る前に準備しておくこと
- 荷物を整理する。処分するものを決めて、荷物を減らしておくと、見積もりが下がりやすい(引越し料金を確実に安くできる方法は荷物の量を減らすこと)
- 搬出入の条件を確認する。旧居と新居の、階数、エレベーターの有無、トラックを停められる場所、前の道幅
- 希望日に幅をもたせる。平日や、フリー便も選べると、安くなりやすい
- 予算を決めておく。相場は引越し料金のしくみで確認できる
見積もりはいつ取る?
通常期は、引越しの2〜3週間前までが目安です。繁忙期(2〜4月)は予約が埋まりやすいため、引越しが決まったら、できるだけ早く取りましょう。
くわしくは、引越しの見積もりはいつから取る?早割に頼らず安くするタイミング、3月に引越す場合の料金の抑え方をご覧ください。
見積もりは何社に取る?
SUUMO引越しの調査では、見積もりを依頼した会社数は「2〜5社」が78.8%で、「1社のみ」は11.8%でした。
目安は次のとおりです。
- 概算を取る段階:一括見積もりなどで、複数社の概算を比べる
- 訪問(正式な見積もり):2〜3社に絞る。多すぎると、日程調整の負担が増える
第一希望の業者は、最後に呼ぶ
訪問見積もりが複数ある場合、第一希望の業者を最後に呼ぶと、値下げ交渉がしやすくなります。先に2社の最終金額を知っておけば、第一希望の業者に、他社の金額を伝えて交渉できるからです。
複数社に頼むときのマナー
- 同じ条件で見てもらう。荷物の量や状態をそろえると、比べやすい
- 同じ時間に呼ばない。訪問の時間を1時間ほどずらす
- 初回の見積もりで、その場で決めない。即決を求められても、後日返事をすると伝える
くわしくは複数の業者から見積もりを取る時に注意することは?をご覧ください。
電話が不安な方は、連絡先を入力せずに料金を調べる方法もあります。
訪問見積もりでは、何を見られる?
訪問見積もりでは、荷物の量やサイズを正確に把握するために、押入れやクローゼットの中も含めて、すべての部屋・収納を確認されることが多いです。見られたくないものがあれば、配慮してもらえます。
情報があいまいで、不確定な要素が多いと、業者は当日のリスクを考えて、見積もり料金を高めに出すことがあります。見積もりに必要な情報は、できるだけ正確に伝えましょう。
また、業者が事前に確認するのは、基本的に旧居だけです。新居の道幅、エレベーターの有無、ドアや窓の大きさによって、追加料金が発生することもあるため、事前に確認して伝えておくと安心です。
見積書で確認するポイント
見積書を受け取ったら、次の点を確認しましょう。
| 確認する項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 料金の内訳 | 基本運賃、実費(梱包資材、高速代など)、オプションが、項目ごとに書かれているか |
| 追加料金の条件 | どんなときに追加料金が発生するか、明記されているか |
| 運送の条件 | 荷物をすべて運ぶ契約か、トラックに載る分だけの契約か |
| ダンボール | 無料の枚数、使用後の回収の有無と費用 |
| キャンセル・日程変更 | いつから手数料が発生するか |
| 約款・特約 | どの約款が適用されるか |
追加料金については、引越し当日に追加料金が発生するケースは?で解説しています。
キャンセル料の目安
引越しのキャンセルや日程の延期には、手数料がかかることがあります。国土交通省が告示する「標準引越運送約款」では、上限が次のように定められています。
| 連絡のタイミング | 手数料の上限 |
|---|---|
| 引越し日の3日前まで | かからない |
| 2日前(前々日) | 見積運賃等の20%以内 |
| 前日 | 見積運賃等の30%以内 |
| 当日 | 見積運賃等の50%以内 |
※業者が、荷物の受取日の3日前までに見積書の内容に変更がないか確認を行った場合に限ります。すでに着手したエアコンの取り外しなどのサービスは、見積書に記載したものに限り、別途請求されることがあります。約款に準拠しない業者もあるため、契約前に必ず確認してください。
見積もりの段階では、キャンセル料は発生しません。ただし、契約してから他社に変更する場合は、上の表が目安になります。変更するなら、早めに連絡しましょう。
見積もりの断り方
見積書は、契約書ではありません。その場で決めなくてよく、断っても問題ありません。
営業担当者から「今決めていただければ、安くします」と言われたときは、次のように返しましょう。
- 「ほかにも見積もりを取っているので、比較してから、あらためて連絡します」
- 「後日お返事した場合の金額も、教えてください」
断りの連絡の例文
先日は、お見積もりをありがとうございました。他社とも比較した結果、今回は他社にお願いすることにしました。お忙しい中、対応いただきありがとうございました。
断りの連絡は、早めに入れるのがマナーです。引越し日が決まっていると、業者はその日程を押さえているためです。
断り方の例文や、状況別の対応は、引越し見積もりの断り方|電話・メール・LINEの例文と、しつこい営業への対処法で詳しく解説しています。
値引き交渉のコツ
SUUMO引越しの調査では、約20%の人が、訪問見積もりで値引き交渉をしたと回答しています。コツは次のとおりです。
- 他社の見積もり金額を伝える。「ほかの業者は○○円でした」と、具体的に
- 第一希望の業者を、最後に呼ぶ。
- 即決を求められても、後日返事にする。
- フリー便の料金も聞いておく。開始時間が未定になる点には注意する
- 営業担当者を困らせすぎない。とくに繁忙期は、断られることもある
くわしくは引越しの見積もりをした時に値切り交渉してもいいの?をご覧ください。
一括見積もりサイトの選び方
複数の業者に、1社ずつ連絡するのは手間がかかります。一括見積もりサイトを使うと、1回の入力で、複数の業者の概算を取れます。ただし、サイトによっては、依頼のあとに電話が多く来ることがあります。
※サービスの内容は、変更されることがあります。申し込み前に、公式サイトで最新の条件を確認してください。
見積もりでよくある失敗
- 荷物を少なく伝える。当日に追加料金が発生する
- 1社だけで決める。相場より高くても、気づけない
- その場で即決する。比較や交渉の余地がなくなる
- 新居の条件を伝えない。トラックが入れない、搬入できないなどのトラブルになる
- 見積書の内訳を見ない。追加料金やキャンセル規定を、あとから知ることになる
よくある質問
Q. 見積もりは無料ですか?
多くの引越し業者で、見積もり自体は無料です。念のため、依頼のときに確認しておきましょう。
Q. 訪問見積もりなしで、引越しはできますか?
単身パックのように、荷物量が決まっているプランや、オンライン見積もりに対応している業者なら可能です。ただし、荷物が多い場合は、訪問のほうが正確で、追加料金のリスクも減らせます。
Q. 見積もりを取ったら、必ず契約しないといけませんか?
いいえ。見積書は契約書ではないため、断っても問題ありません。断るときは、早めに連絡しましょう。
Q. 見積もりのあとに荷物が増えたら、どうすればいいですか?
契約前なら、業者に連絡して、見積もりを取り直してもらいましょう。黙って当日を迎えると、追加料金が発生することがあります。
Q. 見積もりは、何日前に取ればいいですか?
通常期は、引越しの2〜3週間前が目安です。繁忙期は、できるだけ早く取りましょう。
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まとめ
- 見積もりには、訪問・オンライン・電話があり、正確さは訪問が高い
- 概算は複数社で取り、訪問は2〜3社に絞る。第一希望は最後に呼ぶ
- 見積書では、内訳・追加料金・キャンセル規定を確認する
- 見積書は契約書ではない。その場で決めず、断ってもよい
